平成27年度 岩手県立宮古病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

※平均在院日数などの全国平均の値について
「2.診断群分類別患者数等」における平均在院日数は厚生労働省より提示された数値を、それ以外の「全国平均」または「全国平均値」については、メディカル・データ・ビジョン株式会社の提供する数値を基にしております。

※表中のハイフン(-)表示について
「病院情報の公表の集計条件」により、患者数が10人未満の場合、それ以降の数値についてもハイフン(-)表示としておりますのでご了承願います。

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 207 87 121 185 237 456 894 1150 1182 397
当宮古地区(宮古市・田老町・山田町・岩泉町・田野畑村・新里村・川井村)は、10万余の人口を抱える。内、およそ40%が65歳以上と既に超高齢化社会となっている。患者年齢の構成も60歳以上が73%以上を占める。全国の年齢分布と同様、60~75(80)歳台の人口が多いことから、この傾向は今後しばらく継続される。
また、医療圏内唯一の救急指定病院であることから、受入れ症例も多岐に及んでいる。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 113 13.92 14.34 7.96 90.79
040040xx99100x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 48 3.85 3.29 2.08 72.38
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 33 20.52 21.69 12.12 85.39
高齢入院者が多く、老健施設、特養ホーム等からの救急患者も多いことから、ADL向上のためリハビリ施設(市内病院)への転院を図っている。
悪性腫瘍に対し、当院では手術対応が困難であることから、病理診断を実施するための短期入院が多く、外来での治療後、経過を観ながら大学病院等への紹介を行っている。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 76 10.82 10.93 5.26 79.17
060100xx03xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的消化管止血術等 副傷病なし 62 3.35 2.76 0.00 67.56
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 40 6.85 11.00 0.00 67.93
圏域内に内視鏡による手術を施行できる医療機関は当院のみ。症状の発症による受診の他、他院(医院)からの紹介患者、各種健診事業で発見された後の受診者も多数存在する。
内視鏡的による手術を多く施行し、早期胃癌並びに大腸癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術を積極的に施行し、圏域内開業医等との連携の基、治療を行っている。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 166 17.01 18.30 11.45 84.10
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 127 3.10 3.07 1.57 64.94
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 31 4.90 4.87 0.00 71.06
圏域内に循環器系の病床を有する施設は当院のみ。東日本大震災以降、循環器科医師も常勤となり、緊急手術に数多く対応している。在院日数は全国平均並み。
心臓カテーテル検査は平成26年度200件、平成27年度は213件の施行。ペースメーカー移植術は平成26年度17件、平成27年度は23件の施行となっている
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2なし 43 5.40 5.72 0.00 1.47
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 28 3.86 5.50 0.00 4.50
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 18 4.39 6.31 0.00 4.11
圏域内に小児科の病床を有する施設は当院のみ。ウィルス性腸炎、喘息発作等は直接当院を受診する場合が多く、初期から対応することが多いことから在院日数はやや短めとなっている。
また、産婦人科との横の連携が強く、異常分娩や低体重児の分娩などに当初より参加している。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx0200xx 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 37 7.76 7.84 0.00 58.32
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 30 19.50 17.41 0.00 71.17
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病なし 29 4.17 4.53 0.00 70.31
他院からの紹介で即入院となり、手術までに日数を要するケースを除くと「060335xx0200xx」では平均在院日数は6.91日。「060035xx0100xx」では16.88日となる。
当院消化器科との外来時点でカンファランスを実施することで適時・的確な入院計画を立案することにより、入院期間の短縮が図られている。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 113 24.74 28.70 74.34 82.67
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 99 2.97 5.70 0.00 68.71
160850xx97xx0x 足関節・足部の骨折、脱臼 その他の手術あり 副傷病なし 32 5.66 10.43 0.00 51.13
地域連携大腿骨頚部骨折パスの使用(平成27年度46件)により、入院期間は全国平均より短い。在院日数の分布は160800xx01xxxxの場合22日(7例)、160760xx97xx0xの場合3日間(94例)、「160850xx97xx0x」場合は3日間(19例)が最も多くなっている。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - - - -
050170xx9720xx 閉塞性動脈疾患 その他の手術あり 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし - - - - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - - - -
「160200xx0200xx」での複雑症例については、大学病院に紹介していることから平均在院日数は短い。「050170xx9720xx」の3例はそれぞれ15日、29日、92日であり、92日の者は感染症の併発により入院が長期化したもの。
院内他科との連携で、併存病の治療を入院中においても継続。
入院患者等へWOCナースと共同で褥瘡予防と治療にあたっている。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 副傷病なし 47 27.60 18.08 34.04 70.36
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 31.62 19.32 64.86 65.70
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 23.86 15.80 24.32 74.22
「010060x099030x」の在院日数の分布は、10日未満4例、10日~19日は15例、20日~29日は11例、30日~39日は7例、40日超えが10例(内、1名が124日)となっている。
高齢者が多く、単一疾患での入院例が少ない事、脳疾患急性期以降の転院先が限られるため、空床待ちによる入院日数の延長が余儀なくされている。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 54 10.17 9.94 0.00 32.80
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 38 5.24 5.33 0.00 71.13
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 28 32.46 20.87 3.57 27.96
「120170xx99x0xx」について、在院期間70日を超える患者が4名、内2名が帝王切開術施行している。全国の平均年齢30.9歳(平成2年度)よりおよそ3歳ほど若年。
平成27年度に当院でお産した方の出産時平均年齢は、30.56歳。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 60 20.78 15.80 35.00 78.03
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 副傷病なし 48 25.67 18.08 29.17 65.88
010060x099001x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病あり 13 41.38 31.66 84.62 88.62
「010060x099000x」の在院日数の分布は、10日未満3例、10日~19日は30例、20日~29日は18例、30日超えが9例(内、1名が70日)となっている。
高齢者が多く、単一疾患での入院例が少ない事、脳疾患急性期以降の転院先が限られるため、空床待ちによる入院日数の延長が余儀なくされている。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 28 13.96 12.60 3.57 73.18
11012xxx99xx0x 上部尿路疾患 手術なし 副傷病なし 15 13.74 4.74 13.33 67.93
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 11 8.64 7.59 0.00 73.73
「110310xx99xxxx」の在院日数最頻値は9日(6名)。「11012xxx99xx0x」は認知症や併存疾病を有する患者も多く、退院後の受入れ施設の状況により入院期間が長期化(30日を超える者が2名)したもの。
当圏域に泌尿器科を標榜する施設は、当院の他に1施設のみ。単一疾病での入院患者は少なく、入院当初より全身管理を要する患者が多いことが特徴と言える。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 33 13 20 14 18 10 1 7
大腸癌 11 10 52 74 25 18 1 7
乳癌 - - - - - - 1 7
肺癌 - - 30 39 57 13 1 7
肝癌 - - - - 12 - 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌の発生割合は全国の傾向と同様で、胃癌、大腸癌、肺癌の割合が高い。
圏域唯一の救急指定病院であり、地域がん診療拠点病院でもある当院での傾向として、大腸癌と肺癌において、受診時には既にStageⅢあるいはStageⅣといった進行期であるケースが少なくない。職場或いは市町村で実施する検診を受診していない、若しくは、症状が有っても積極的に医療機関を受診しないといった地域性があるのかもしれない。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 - - -
重症度 1 - - -
重症度 2 21 13.90 82.29
重症度 3 17 13.65 84.06
重症度 4 11 19.27 87.36
重症度 5 - - -
不明 - - -
重症度に関わらず、市中肺炎の起因菌は耐性菌がすくないため、喀痰グラム染色、尿中抗原を積極的に活用し、より狭域な抗菌薬による初期治療を行っている。さらに、細菌培養検査結果からの最適な特異的治療を可能な限り行っている。
入院後は、膿胸やARDSといった重症化徴候の早期発見に努め、改善傾向になればリハビリや栄養治療法の積極施行を心掛けている。
その結果、入院当初の重症度が比較的高い群においても、在院日数の長期化が抑制されていると考える。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 251 30.35 75.31 34.16
その他 30 27.33 74.40 3.56
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
症例の多い「I63$」についてであるが、症例中40.1%が「脳梗塞(JCS10未満)手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし(010060ⅹ099000ⅹ)(以降、脳梗塞Aと表記)」、31.5%が「脳梗塞(JCS10未満)手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23有り 定義副傷病なし(010060ⅹ099030ⅹ)(以降、脳梗塞Bと表記)」に分類される。
全国では脳梗塞Bの割合が脳梗塞Aのおよそ1.7倍となっているが、当宮古地域においては逆の発症率となっている。
はっきりした統計データを取っている訳ではないが、発症日から数時間、或いは丸一日を経過した後に当院を受診する患者が多いと感じる。手足の痺れ、脱力感、発語の異常といった初期症状を放置し、やや症状が進んだ状態での来院となるため、転院してのリハビリを余儀なくされる例が少なくない。
脳梗塞Bの発症平均年齢は、全国が72.4歳に対し当院は65.9歳と6.5歳も若いことも受診を遅らせる要因の一つかもしれない。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K0811 人工骨頭挿入術(股) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
上記の手術は全て他科受診において施行された手術。主病名はそれぞれ異なるが、併存病名、入院後に発症した症状に対応し実施した。
気管切開術においては、300日を超える超長期入院患者が存在したこと、尿管ステント留置術に関しては、当初、泌尿器科にて入院治療していた患者が転科したものである。
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 150 0.75 1.13 0.67 66.87
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 54 2.57 17.11 14.81 77.85
K654 内視鏡的消化管止血術 49 0.53 7.04 0.00 69.59
圏域内に内視鏡による手術を施行できる医療機関は当院のみ。症状の発症による受診の他、他院(医院)からの紹介患者、各種健診事業で発見された後の受診者も多数存在する。
内視鏡的による手術を多く施行し、早期胃癌並びに大腸癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術を積極的に施行し、圏域内開業医等との連携の基、治療を行っている。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 36 2.92 4.67 0.00 70.81
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 18 7.33 10.00 5.56 77.56
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞 10 0.00 13.20 0.00 66.20
圏域内に循環器系の病床を有する施設は当院のみ。東日本大震災以降、循環器科医師も常勤となり、緊急手術に数多く対応している。複数の疾病を抱える患者が多く、術前、術後の管理に最善の注意を払っている。
心臓カテーテル検査は平成26年度200件、平成27年度は213件の施行。ペースメーカー移植術は平成26年度17件、平成27年度は23件の施行となっている。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的) - - - - -
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの - - - - -
圏域内に小児科の病床を有する施設は当院のみ。医療圏内の小児科医との連携により、重症を疑われる患者について24時間の受入れ態勢を整えている。
また、産婦人科との横の連携が強く、異常分娩や低体重児の分娩などに当初より参加している。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 44 1.48 3.20 2.27 68.30
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 37 2.19 4.57 0.00 58.32
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 29 7.17 17.10 0.00 71.59
鼠径ヘルニア手術の在院日数が短い要因は、患者のの平均年齢が全国平均より5歳以上若い事に起因する。また、腹腔境下胆嚢摘出術並びに結腸切除術においては、術前日数が全国平均と比して1~2日程度長いが、前処置を含めた患者状態の的確な把握により、術後日数の短縮につながり、結果として在院日数も全国と比して2日程度短い。
腹腔境手術数も増加しており、平成27年度は100例を超えた。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 99 5.88 14.74 61.62 82.45
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 83 1.67 2.10 0.00 64.58
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 61 1.00 1.02 0.00 64.59
K0461:99症例中、86例が大腿骨の骨折。大腿骨の骨折に絞ると平均術前日数は5.4日、術後は18.5日。平均在院日数は24.9日となっている。地域連携大腿骨頚部骨折パスの使用(平成27年度46件)により、全国平均在院日数28.0日より短縮できている。
K0462:83症例中、52例が前腕の骨折。術前1日、術後1日、平均在院日数は3日であり、全国平均5.4日より短い。平均年齢は当院68.7歳、全国で52.8歳であることから術後のなるべく早期での自宅自立つを目指している。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K333 鼻骨骨折整復固定術 - - - - -
K427 頬骨骨折観血的整復術 - - - - -
K0131 分層植皮術(25cm2未満) - - - - -
K333の全症例が高校生の部活動中に発生した症例。
平成27年度は46名の入院患者があり、皮膚の良性腫瘍摘出といった一般的な症例の他、復興支援者(工事関係者)の受傷例も多い。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 26 2.73 11.69 11.54 73.50
K145 穿頭脳室ドレナージ術 - - - - -
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) - - - - -
K164-2において26症例中22例が「非外傷性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし(010050ⅹⅹ02ⅹ0ⅹ)」に分類されるもの。脳神経外科の病床を有する施設は圏域内に当院しかないことも理由となるが、22症例中4名が再入院となっている。当該症例における平均在院日数は全国平均は12.2日であるが、当院では10.9日となっている。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 56 4.54 7.96 0.00 33.34
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 25 1.76 8.04 0.00 31.28
K877 子宮全摘術 22 1.45 10.27 0.00 48.27
K8982実施者の全部が「胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等(120180xx01xxxx)」に分類される患者。平均在院日数は全国平均の9.8日とほぼ同じ9.9日。
全帝王切開術に対する緊急帝王切開の施行率は16.0%であり、全国の20.9%より低い
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 20 7.00 29.50 5.00 69.40
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 12 4.00 8.83 0.00 74.00
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 10 0.10 25.80 0.00 64.50
K610-3:内シャント設置設置目的の入院に限れば、術前日数は1日、術後日数は10日、平均在院日数は12日となる。入院日数が100日を超える患者が複数名存在したことが数字に影響している。
K8036ロ:これについても、糖尿病、脳梗塞後遺症、大腸癌等の治療を並行して行う患者等がおり、この方々除くと平均在院日数は5.6日となる。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
上記の手術は全て他科受診において施行された手術。主病名はそれぞれ異なるが、併存病名、入院後に発症した症状に対応し実施したもの。
気管切開術においては、入院中に重度の呼吸不全に対し外科にて施行したもの。胃瘻増設術に関しては、入院中に経口摂取が不能となったことから同様に外科において施行したものである。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 18 0.37
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 27 0.55
異なる - -
表中の数値をみてのとおり、症例数。発生率共に低い数値であり、特に入院後での発生率が低いことは特筆できるできるであろう
一方、在宅介護や入所介護が推進される中で、初期症状を見逃し入院の契機病名に進行するまで気付かないケースが存在することも確かである。
表の内容とは若干異なるが、JANISの全国数値と比してMRSAの分離率は4.7ポイント低く、ESBL産生菌分離率も1.6ポイント低いことから、当院の抗菌剤並びに抗生剤の使用やベットコントロールは良好と思われる。
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