岩手県立宮古病院での研修について
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県立宮古病院は宮古二次医療圏で唯一の総合病院として、地域住民の命と健康を守る重要な役割を担っています。地域の人口減少と高齢化は徐々に進んでいますが、がん診療、心臓脳血管疾患診療、周産期小児医療、救急医療など地域の急性期医療のほとんどを担っていますので、研修医には多様で豊富な症候を経験してもらうことが可能です。
また、広大な地域で円滑な医療を提供するために、地域連携にも積極的に取り組んでいますので、急性期から回復期、慢性期、そして介護との連携も含めて、患者さんを支える包括ケア、医療福祉の様々な段階のマネージメントなども学ぶ機会を提供できます。
若い医師が将来の進路を考えたり、今後も医療に長く関わって行くための準備が十分に出来る環境を提供できると考えています。
当院で実際の臨床を支える医師は、卒後数年から10年前後の若手が多く、比較的学年の近い研修医とは親密な関係を築いて指導とサポートをしてくれています。都会の大規模な病院ほどの人的資源には恵まれていませんが、その分、医師同士は有機的に連携し助け合いながら診療業務に従事しており、その中で研修医は多様な経験を積むことが出来ます。また、岩手県はイーハトーブ臨床研修病院群を組織して、各病院単独の研修のみならず「たすき掛け」で研修医が希望する病院に行き来して研修できる体制も整えていますので、研修医のあらゆるニーズに対応出来ると思います。
当院は県都盛岡から80キロの距離はありますが、近年復興道路等の整備が進み、地域内そして盛岡方面、沿岸の他の地域へのアクセスも大きく改善しています。救急診療での患者搬送などでも大きな利点となっていますが、新幹線や空港へのアクセスも大きく改善しており、医師の研修や生活にも良い影響が見られています。
医学生の皆さんは、まず一度、当院へ見学に来てください。風光明媚な景観と豊富な海の幸で歓迎いたします。
令和7年4月 岩手県立宮古病院長 佐藤 一